これで、この冬を乗り越える!インフルエンザに関して絶対に知っておくべき「予防・治療」の極意

この冬も、寒いですね。
冬で最も怖いのがインフルエンザですね。。

あなたは、インフルエンザについて、どの程度ご存知ですか?

「ぶっちゃけ冬になると、よく聞くけど、予防接種しておけば良いんじゃない?」
とお考えの人は多いのではないでしょうか?

それは正解でもあり、不正解でもあるのです。
なぜなら、インフルエンザワクチンは少量のウイルスを身体に入れて抗体を作り免疫を高めるという手法となっております。

というわけで、ここではインフルエンザについて記載したいと思います。

そもそもインフルエンザとは

インフルエンザウイルスを病原とした気道感染症のことで、一般の風邪とは違い、症状が重くなりやすい疾患です。
周期的に流行することから、16世紀のイタリアの占星家たちは星や寒気の影響(インフルエンス)によるものと考えていました。人類最大級の疫病といえます。

インフルエンザウイルスは気温10度以下、湿度40%以下の低温乾燥状態の気候条件が、長期間の活性化されます。したがって冬場の気象条件でよく流行します。
逆を言えば、湿度50%以上を維持すれば、インフルエンザに感染力を弱める事に繋がります。

人間は発熱しますと、身体は発汗して体温を奪われますので、悪寒がします。
その際には身体は温めたほうが快適です。
一方で、脳は熱に弱い臓器です。体温42度以上で脳細胞は凝固して死亡しますので、脳だけは冷やしたほうが賢明です。

また、インフルエンザウイルスは、体温(37℃付近)で最も増えやすく、39℃ではほとんど増えなくなります。体を守るために体温を上げて、ウイルスを増えないようにしているのです。

インフルエンザは、毎年世界各地で流行が見られ、温帯地帯より緯度の高い国での流行は冬に見られます。北半球では1月から2月頃、南半球では7月から8月頃がピークとなります。日本では毎年11月下旬から12月上旬に始まり、翌年の1月から3月頃に患者数が増加傾向にあり、4から5月頃に減少していきますが、夏季にインフルエンザウイルスが分離されることもるようです。流行のピークはその年によって異なってきます。
死亡者数は流行が大きい年に増加傾向にあり、抵抗力の弱い方や高齢者が影響を受けやすくなっています。循環器疾患を始めとする慢性基礎疾患や肺炎が原因になることが多いでしょう。

A型またはB型インフルエンザウイルスに感染してから1日から3日間の潜伏期間を経て、発熱や頭痛、筋肉痛や倦怠感が現れます。
咳や鼻水などの上気道炎症状が続き、約1週間の経過で症状が軽くなっていくのが一般的です。
いわゆる風邪に比べると全身症状は強く現れ、特に高齢者のみならず呼吸器疾患を持っている方、腎臓病や糖尿病の方も免疫機能低下による入院患者数の増加、死亡者数の増加につながっています。
小児では急性脳症が増加することが明らかになっており、毎年50から200人のインフルエンザ脳症患者が報告されているようです。
従来は対症療法が中心に行われてきましたが、現代では抗インフルエンザ薬の使用、またワクチンの予防接種が一般的になっています。

インフルエンザが冬に流行する理由

気温が低くなり、空気が乾燥する冬。この季節になると、風邪やインフルエンザにかかって、体調を崩される方も多いのではないでしょうか?
実は、風邪やインフルエンザの流行には「空気の乾燥」が大きく関わっているのです。

冬が訪れるとともに流行りだすインフルエンザ。本格的な冬入りの前に、予防接種を受けておくという人も多いのでしょう。しかし、どうして冬になるとインフルエンザが流行るのか、不思議に思いませんか。
ウイルスが原因で起こる疾患ですので、冬以外にかかってもおかしくはないはずです。そこで、ここでは、冬になると感染症が流行する理由について説明していきます。

冬にインフルエンザが流行る大きな理由としてまず挙げられるのが、空気の乾燥です。夏場は蒸し蒸ししてじめつく気候も、冬に入るととたんに乾燥するようになります。
興味深いのは、ウイルスのなかにある水分も乾燥に伴って蒸発してしまい比重が軽くなってしまうこと。軽くなったウイルスは空中をより浮遊するようになり、人間の喉や鼻などの湿気のあるところに付着しやすくなるのです。
粘液がしっかりある状態なら付着したウイルスの侵入を防ぐこともできますが、乾燥して乾いているとより奥へと入り込むことになり、感染しやすくなります。

また、冬は寒いため身体の体温も下がります。すると、免疫力も合わせて落ちてしまうのです。これも、インフルエンザが流行る理由となります。
免疫とは外部からのウイルスや雑菌の侵入を防ぐしくみです。その力が落ちてしまうため、ほかの季節よりも容易にインフルエンザウイルスの体内への侵入を許してしまい、発症しやすくなるのです。

冬は、外だけでなく暖房器具を使っている室内も乾燥しています。加湿器を使うなどして一定の湿度を保つようにしましょう。
加湿器がなければ、濡れタオルなどを干すのも手軽で効果的な方法です。ちょうど良い湿度は50~60%で、それ以下になるとウイルスが浮遊しやすくなりますので注意しましょう。
外から帰ってきたら手洗いとうがいを丁寧に行うことも必要です。

インフルエンザと風邪の違い

毎年秋から冬にかけて聞こえるインフルエンザ流行の声。
風邪と同じく空気感染により人から人へ移るものですが、風邪の場合は学校や会社に行けても、インフルエンザとなると約1週間の自宅待機を求められます。
この二つ、一体どのような違いがあるのでしょうか。

まず風邪の場合は37.5度以下の発熱、鼻水、咳や喉の痛みといった症状が一般的です。
それに比べてインフルエンザの場合は、38.5度以上の発熱と体の節々、関節に痛みを伴います。

そして風邪には治療薬がありません。
「どうして?いつも薬を飲んで治しているけど」と思われることでしょう。
咳や鼻水など一般的な症状が出た時に服用する薬は、対処療法の為の薬です。
現在の症状を和らげるためのものであり、身体の中から風邪のウイルスそのものを消し去る効果はありません。
医薬品を服用しながら、体内の免疫力を高めることにより風邪のウイルスを消すことで症状は治まって行きます。

一方のインフルエンザは感染力が強い上に、上記にある通り症状も風邪より重いものとなります。
その感染力の強さから一週間ほどの自宅待機が必要となります。
そして治療面での風邪との大きな違いは、風邪のように症状を抑えるものではなく、きちんとした治療薬があります。
その為、医療機関を受診した場合に風邪よりも重篤な症状の可能性がある場合は検査を行います。
それに加えて予防する為のワクチンがあることはご存知の方も多いでしょう。
ワクチンの効果は約3か月と言われていますが、その効き目が現れるまで1~2週間かかると言われています。なので、今日接種したから明日から大丈夫というものではない上に、接種したワクチンと流行しているインフルエンザの型が合わなければワクチンも効果を現しません。

どちらにしても日頃から免疫力を高め、人の多い場所に行く時はマスクをするなど予防を怠らずに生活することをおすすめします。

インフルエンザウイルスの種類

A型・B型・C型それぞれの違い

毎年、冬になると流行するインフルエンザについてどれほどの知識がおありでしょうか。
あまり知られてはいませんが毎年流行しているように見えてその実、A型やB型、C型などの全く異なるウイルスがそれぞれの年で流行しているのです。それぞれの型について特徴を概説します。

A型の特徴

A型のウイルスの特徴はその感染力にあります。A、B、C型それぞれに感染できる宿主のバリエーションが決められていますが、A型は特に広く、ヒトやブタ、トリなど幅広い動物に感染することが出来ます。
様々な宿主に対応しているため、トリによって拡散されることが多いということも特徴ですが、異なる宿主の生態環境内に感染することによって様々な外的刺激を受け取ることにより、ウイルスとして変化しやすいという特徴があります。

さらにA型は遺伝子のシャッフルが起こりやすい、という特性も持っています。別の遺伝子をもつウイルスどうしが同じ細胞に感染し、あたかも交雑するかのようにお互いの遺伝子を混ぜ込んだ新たなウイルス株が誕生する可能性が他の型に比べて高いのです。
これにより、あまり毒性の高くなかったウイルス株が急に強毒性になったり、ヒトには感染しないはずの株がヒトに感染するようになったり、という毒性や感染力の変化を示します。そのためA型ウィルスは大々的な流行を引き起こす可能性がある型であり、非常に注意すべき型であると言えます。

B型の特徴

B型もA型同様に幅広い宿主に対応したウイルス型でありますが、A型ほど遺伝子の変化を引き起こさず、多数の宿主に感染を繰り返しても毒性や感染力に変化が無い場合がほとんどです。多くは低毒性のため、鼻水や咳などの上気道症状ばかりが目立ち、風邪と混同してしまいがちな側面がありますが、低毒性であることを理由に侮っていいものではありません。
というのも、大人にとっては大事にはならない程度の毒性というだけで、免疫が弱い小児や高齢者にとっては脅威になるからです。

インフルエンザの症状は咳や鼻水などの感冒様症状のみではありません。ウイルスが全身に流れ、脳に炎症を起こす脳炎、という症状を引き起こすケースがあることにも留意する必要があります。脳炎は特に小児に多く、脳炎に伴う発熱もインフルエンザ感染によるものという認識に留まってしまいがちで、見逃すこともしばしばあり、脳に後遺症を残すこともある怖い疾患です。
小さなお子さんがいる方であれば、脳炎に伴う発熱は、B型の感染を疑って頭の片隅に置いておいてほしい疾患になります。

C型の特徴

C型はあまりニュースでも大々的に報道されることがなウイルスの型です。
他の2型と比べ、遺伝子のシャッフル能力が非常に低いこと、感染できる宿主にヒトが含まれておらず、専らトリにばかり感染する型のウイルスであることが原因であまり注目されていない原因です。
一部のトリ、特に渡り鳥が常在菌として抱えているという話もあるくらい、鳥類にとってはメジャーなウイルスの型です。
ヒトに対しての脅威というより、渡り鳥が運んできたウイルスが家畜となっているトリに感染してしまう、というリスクを懸念して警戒することが多い型のウイルスでもあります。

感染力と毒性は相関するものではないため、ヒトに感染しないからといって全く毒性が無いわけではなく、養鶏場などに甚大な被害をもたらす場合があります。
また、その毒性を示す遺伝子が同時に感染した他の遺伝子シャッフルが得意な型に流れないとも限らないため、C型であっても警戒し、万全な対応をするに越したことは無いでしょう。
パンデミックの引き金を自分が引かないように細心の注意を払うべきです。

新型インフルエンザとは?

インフルエンザには2つの種類があります。毎年流行を繰り返す季節性のインフルエンザと異なる新型のウィルスが出現した事によって発生するものがあります。
ほとんどの人が新型インフルエンザに対する免疫を持っていない為に健康被害を受けてしまう可能性が出てきます。
感染者が増えてしまうと社会的にも影響を及ぼしてしまう可能性があります。国民1人1人ができる新型インフルエンザへの備え方があります。

こまめに手洗いやうがいをする事は重要です。特に公共機関等を毎日利用している人は注意です。つり革などは、色々な人が触っていますのでウィルスが付着している可能性は高いです。外出から帰宅した時や調理の前などはこまめに手を洗うようにしましょう。
健康管理も重要で、普段から十分な睡眠とバランスの良い食事を心がけて免疫力を高める必要があります。湿度も適度に保ち、新型インフルエンザ情報が入ってきたら人混みや繁華街への外出を避けるようにしましょう。

爆発的に感染が拡大します。同時に肺炎などの合併症を起こしてしまう可能性もあり、致命率も高いので最悪の場合死に至る可能性があります。日頃からの体調管理と正しい知識を頭に入れておく事が重要になります。

症状が表れた際の対応

インフルエンザワクチンとは?

秋も深まってくるこの季節になると耳にすることが多くなるのが、インフルエンザです。
かかってしまうと重症化することもあるインフルエンザを予防するために大切なのが、インフルエンザワクチンになります。

寒い季節になると流行りだすインフルエンザのウイルスは、毎年少しずつ構造を変えています。つまり、その年によって効果のあるワクチンを作る必要があるのです。
前の年に流行した型から、新たに流行しそうなウイルスを予測して作られていますが、相手も生き物なのでピンポイントで効果のあるものを作るのは現在の医学でもなかなか難しい作業になります。
ですが、今までにない新型ウイルスが表れた場合を除き、抗体には似た形のウイルスに反応して働きを押さえる力があるので効果が期待できます。

インフルエンザワクチンは、注射を打ったあと2週間程してから効果が出始め、5か月くらい持続します。ですので、流行が始まるより前の10月または11月頃に接種すると良いでしょう。
完全に発症を防げるわけではありませんが脳炎などの重症化を防ぐことは可能なので、乳幼児や高齢者、他には受験生の方は接種することをおすすめします。
卵白にアレルギーのある人はアナフェラキシーを起こす微かな可能性があるので、充分注意してください。

ワクチンの種類

冬場にインフルエンザワクチンを接種しておらず、苦しい思いをしたという人も少なくないのではないでしょうか。特に免疫力の落ちている高齢者の方や糖尿病等の基礎疾患をお持ちの方などは病状が悪化しやすく、最悪の場合死に至る危険性もあります。現実問題、毎年インフルエンザでなくなってしまう人の数は数千から数万人とも言われています。

ただ、インフルエンザワクチンにも種類があり、このワクチンを打ったから絶対安心、という事は無いのです。現在日本国内で主に用いられているのは4種類で、これを4価ワクチンと言います。A型インフルエンザ用のH1N1株とH3N2株と言われる2種類、そしてB型インフルエンザ用の山形系統株とビクトリア系統株の2種類の計4種類になります。

このワクチンのどれを多く作るかというのはその年ごとの流行予想などを各種機関が検討して生産されます。ただ、長年経験を重ねた専門家が予想しても、その予想が外れてしまうという事も起こり得ます。その時、自分が接種したワクチン型と違うタイプが流行しても、効果が無いのかという事が気になるかと思いますが、決してそのようなことはありません。
流行している型と違う型のワクチンを接種した場合でも、50%から60%の予防効果があったとの報告がなされており、その接種が全く無駄だった、という事は無いのです。

ワクチンが効かない理由

最近では、インフルエンザに感染している人が幅広い世代で増えてきています。そこで重症化を防ぐことを目的に、インフルエンザワクチンを接種する傾向が年々強まっているのです。しかし、インフルエンザワクチンが効果を発揮しないケースも見られます。その理由としては、適合するウイルスのタイプが異なっている場合が挙げられるのです。
いくら対策していても、別のウイルスを完全に防ぐことは非常に難しいといえます。また、予防接種を行った時期も大きな関係があるのです。流行するよりもあまりに早い時期にワクチンを接種してしまうと、3ヶ月程度でその効果が消失してしまう恐れがあります。
その後にウイルスに感染すること人が年々増えているのです。確実にインフルエンザウイルスを防ぐ方法は、現代ではありません。

できるだけ感染の確率を下げるためには、マスクをしっかりと装着してうがいや手洗いをまめに心がけることが何よりも大切といえます。このように、常に変異を続けるインフルエンザウイルスに対抗するためには、持続時間の長いワクチンを打つ必要があるのです。現代の医学では、非常に難しい問題となっています。これから医学が進化していくにつれて希望はあります。

症状が表れた際の対応

一般療法

寒くなってくると怖いのがインフルエンザですね。毎年、予防接種を受けているという方も居られるのではないでしょうか。インフルエンザは風邪とよく似た症状が多いですが、症状がひどく表れることが特徴です。ただの風邪だと思っていたら、インフルエンザだったということもあります。ここでは、一番多く出る発熱の対応について説明していきます。

インフルエンザの発熱の場合、関節痛を伴った高熱が出ることが多いです。
まず、熱が上がる前は寒気がします。ガタガタと震える程の寒気が出ることもあります。その時にはしっかりと温めましょう。服を多めに着たり、暖房を強めたり、掛物を増やして温かくしてください。すると次第に熱くなってきます。そして汗が出てきます。そうしたら、掛物を減らし服を着替えて氷枕などで冷やします。段々と熱は下がってくると思いますが、あまりに高い熱で辛い場合には解熱剤を使用しましょう。

関節痛に関しては関節を少し温めると症状が落ち着く場合もありますが、大体熱が下がるのと一緒に痛みは落ち着いてきます。しかし、痛みが辛い場合は鎮痛剤を使用しましょう。その際、解熱剤と鎮痛剤は同じものなので発熱時に使用している場合には重複して使用しないように注意しましょう。
インフルエンザはまずは予防が大切です。うがい、手洗いをしっかりして元気な冬をお過ごしくださいね。

薬物療法

冬に流行るインフルエンザはとても感染力が高いので予防やなってしまった時の初期での対応はとても大切です。

インフルエンザは感染してから1~3日間の潜伏期間を経て発症します。症状としては体調が悪いと感じてからぐんぐんと熱が上がっていくのが特徴です。体の節々が痛くなり、歩くのもままならないほどふらふらしてしまうというのが初期段階にきます。
普通の風邪は鼻水やくしゃみが、のどの痛みが起こってから緩やかに症状が出てくるのに対してインフルエンザは急激な体調悪化に陥るのです。食欲不振や吐き気なども併発します。そして感染力がとても高いので周囲の人に移してしまう可能性も高いです。

また高熱によってウイルスが髄膜まで達してしまうと髄膜炎を起こしてしまうこともあるので出来るだけ早い段階で専用の薬を用いて治療していくことが大切です。薬はウイルスの増殖を防ぐ高インフルエンザの服用が有効です。それを服用することでウイルスの増殖が抑えられて症状が改善されていきます。
それによって発熱期間が縮まりますが、熱が下がったからといっても体内のウイルスがなくなっているということにはなりません。症状が改善したといって薬の服用を辞めずにしっかりと服用しきる、医者に言われた期間は家で休むことをしなければ周囲に感染させてしまうので気を付けることが大切です。

薬の種類

タミフル

タミフルとは、正式名称はオセルタミビルというインフルエンザの治療薬でスイスにあるロシュ社から販売されています。日本では2004年に厚生労働省の認可が下りて使用されるようになり、インフルエンザの治療目的だけでなく予防にも服用することが可能です。

A型・B型のインフルエンザには有効成分の効果を発揮しますが、C型には効き目がないため服用時にはまずインフルエンザの型を調べてる必要があります。オセルタミビルは中華料理の香辛料である八角から採取されるシキミ酸を10回、化学反応させて合成されており天然素材ということもあって子供にも使用することが可能とされていました。

ところが2001年に日本では18歳未満の子供がタミフルを服用した際、マンション等の高層階から飛び降りるという異常行動が5件も報告され2002年からは18歳未満への処方を禁止するようになっています。なおタミフルの有効成分はA型・B型のインフルエンザに感染してから48時間以内に投与すれば、早急な回復が見込め感染特有の高熱と下痢の症状を抑えられる効果があります。日本ではロシュグループ傘下の中外製薬が製造輸入販売元で、沢井製薬は後発医薬品を販売しています。

抗ウイルス薬

インフルエンザの治療には抗ウイルス薬の投与が中心となっています。吸入薬として「リレンザ」、「イナベル」経口薬は「タミフル」、「ゾフルーザ」そして点滴薬には「ラピアクタ」の5種類が一般的に使用されてこの他に経口薬の「シンメトレル」、「アビガン」が承認されているのです。

インフルエンザに対して抗ウイルス薬の有効性と言われているのは有熱きかんの短縮や抗ウイルス薬の早期投与による重症化予防効果が示されています。それなので幼児や基礎疾患があり、インフルエンザの重症化リスクが高い人や呼吸器症状が強い患者には投与がすすめられているのです。発症後48時間以内の使用が原則とされています。

新薬としてインフルエンザウイルスの増殖そのものを抑える「アビガン」、「ゾフルーザ」があり、従来のタミフル・リレンザ・ラピアクタ・イナベルは人の体内の細胞で増殖したウイルスが細胞外に出るのを阻止することで効果を発揮しますがウイルスが大量に増えた後では効果が期待されないのです。

今後は新薬はウイルスの体内消失が早いと言われていることから学校などでの欠席日数にも変化が見られるようになるかもしれません。インフルエンザは診断も難しいことなどを考慮した場合には対策の第1選択はワクチンで万一発症しても重症化を防ぎます。

漢方薬

秋から冬にかけて流行するインフルエンザの治療薬といえばタミフルが有名ですが、麻黄湯という漢方薬も効果的であるとの報告がされました。2000年前から使用されているといわれていて、インフルエンザや風邪だけでなく腰痛や喘息にも効くことがわかっています。麻黄湯がインフルエンザに効くのは、気道の細胞の炎症抑えて体の免疫機能を高めることによってウイルスに抵抗するからだと考えられています。タミフルは細胞内で増殖したウイルスを外に出さないようにして、感染の拡大を防ぐ治療薬ですから、両者には大きな違いがあります。

甘草や杏仁、桂枝そして麻黄などの生薬で麻黄湯は構成されています。メインの生薬である麻黄は、咳を鎮め発汗を促進する作用があります。桂枝は麻黄と同じく発汗を促進し、麻黄のサポートをします。杏仁の働きは咳を鎮めることで、麻黄の補助的な役割です。漢方薬は西洋医学の薬に比べて出にくいと言われていますが、薬である限り用心する必要があります。

この麻黄湯は比較的強い漢方であり、エフェドリンと言う物質を体内で生み出すので注意が必要です。エフェドリンは心身の活性効果があり、不整脈や高血圧の症状がある人は慎重な判断が欠かせません。医師に相談して服用するか否かを決めてください。